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2006年9月 2日 (土)

団長閣下の暴言01 学級崩壊の時代 


学級崩壊の時代 

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団長閣下の暴言00(目次)
https://kokutoarchives.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_b0f1_1.html

 

INTRODUCTION  先輩の贈り物 
  
 さて、記念すべき第一回の題目は『学級崩壊の時代』である。何のことか?

 

  学級崩壊という言葉が、テレビや新聞紙上で踊るようになって、随分になる。つまり、学校で授業ができないのだ。そこで今回は学校で(授業中も含めて)いかにTRPGをする為のテクニックを伝授することにしよう。 

 

 なに、問題は無い。なにしろ学級は既に崩壊しているのだからして、いまさら授業中にゲームをするバカが2,3人増えたところで、大したことは無い。

 

(黒骰子団本部注:この文章は団長閣下個人の意見であり、当団の運営方針とは一切関係ありません)

 

 従って今回の対象は高校生、中学生、場合によっては小学生、幼稚園児に限定する。大学生?大学生はいくらでもサボれるだろうが。てゆーか、てめえらもうちっと勉強しろ。毎年、毎年記録更新しやがって

 

(黒骰子団本部注2:黒骰子団では、今年もめでたく3人ばかり留年しました)

 

 本題に戻ろう。彼ら学生が自由にできる時間は、意外に少ない。目の前に迫る受験。正規の授業だけ膨大な量にのぼり、放課後には補習、続いて塾とくる。一体どこに時間のかかるTRPGをする暇があるというのか。塾に行かなかった私が言うのもナンだが。 

 

 今回はそんな幸薄い学生達に贈る、先輩からのメッセージである。既に卒業された方々は、そんな時代もあったなと、ノスタルジーにでも浸っていただきたい。 
  
LESSON1  神の視点で 
  
 学校でゲームをするために、君は神の視点を持つことが要求される。ゲームマスターとしての神だけではない、泥人形に魂を込めるように、哀れな君の友人達を学校ゲーマーに改造してやる必要があるのだ。

 

 悪魔もいる。神である君は、先生という悪魔の勉強への誘惑から、彼らを守らなければならないのだ。 

 

 では、準備をしよう。学校プレイでは、アイテムの多いゲームは止めた方が良い。片付けに手間がかかる上、今後授業中にプレイする可能性も考えあわせると、極めて危険なのだ。従ってカードやヘクス、人形を使うゲームはアウトと考えてほしい。まあ、ダイスが限界だろう。 

 

 次にプレイヤーを集めよう。プレイヤーは全員クラスメートだな?それ以外が混じっていたら、悪いが彼には泣いてもらえ。いかに君が良い人でも、隣のクラスまで出張してゲームマスターをする根性は無いだろう。私は別の棟のクラスの奴ら相手にやったが、約2カ月で挫折したぞ。

 

 続いて、昼休みか放課後等、ある程度時間が取れる時に、一気にキャラクターメイクをする。ただし、そのままゲームを始めてはいけない。多少時間に余裕があったとしてもである。

 

 オープニングとは存外時間のかかるものだ。絶対、途中で切れるぞ。時間に余裕があるのならば、どんなプレイをしたいのか聞いて、対策を練るべきだろう。 

 

 準備は良いか?では、ゲームを始めよう。 
  
LESSON2 真面目を装うために黒を着るのか? 
  
 先程言ったことと矛盾するが、君たち学生には時間がある。よく見てみたまえ、そこら中に転がっている筈だ。それらを自由に操るには、多少の努力が必要だが。 

 

 まず初心者編からいこう。休み時間だ。昼休みのことではないぞ。昼休みにゲームをするのは、当然だからな。授業の合間の、移動時間とか準備時間とも呼ばれる、あの短い休み時間の事だ。 

 

 一般的な中学、高校の1科目の授業時間は、大体50分前後。その前後にコマギレに10分程度の休憩時間がある。午前中の授業が4回として、なんと30分もの自由時間があるのだ。何とすばらしい。 

 

 しかも、休み時間ならば、先生は何も言わない。休み時間は生徒の自由という、暗黙のルールがあるため、たとえ学生達が休みもせず、ゲームで心身を擦り減らしていたとしても、何も言えないのだ。

 

 君が真面目な生徒という仮面を被りつつ、TRPGをしたいのならば、この時間を捨てる手はない。 

 

 休み時間プレイでのシナリオの原則は、なるべく多くのプレイヤーに対して、選択肢を連続させるという事である。選択肢の提示を休み時間の終わりに、その回答を始まりにすれば、プレイヤーに興味を持たせたまま、セッションを切ることができる。 

 

 ダンジョンの別れ道しかり、うらぶれた山荘での死体発見しかり。いずれにせよ、選択肢を突き付けられた段階で休み時間が終われば、プレイヤーは考える。

 

 選択肢が重要であればあるほど、プレイヤー達の意識はそこに飛び、授業に身が入らなくなる。中級学校ゲーマーの第一歩だ。ククク・・・マスターである君は、薄笑いを浮かべながら授業をしっかり受ければよい。 

 

 基本的には、通常の休み時間はプレイヤーを次々と追い立て、昼休みや放課後に人間ドラマやクライマックスなど、時間のかかる部分をやってシメる。このパターンだな。 

 

 これを行う為には、ルールの選択も重要だ。天羅万象やトーキョーN◎VAのような、PC同士の立場が同じとは限らず、別行動が当たり前のゲームでは下手をすると、特定のプレイヤーが半日以上放って置かれるという事態もあり得る。

 

 こんなことではプレイヤーが飽きる。無駄な労力を割いてまで、ゲームをしたいとは思うまい。やはりここは基本通り、ソードワールドやD&Dのようなパーティーが存在し、常にPCが団体行動するファンタジー系が良いだろう。

 

 個人的にはT&Tだな。マスターはセービングロールのレベルとモンスターレートだけ決めりゃいいから、ムチャクチャ楽なんだ。しかも、このゲームPCの数が勝敗を分けるんで、嫌でも団体行動になる。 
  
LESSON3  悪魔の誘惑 
  
 中級編である。先程のようなプレイが一月も続けられれば、プレイヤー達にはかなりTRPG汚染が進行しているはずだ。そろそろ次の段階だ。・・・そう、授業中にTRPGをするのだ。

 

  ここで気をつけるべきは先生方だ。この段階から先生は敵になる。まず、先生のピックアップから始めよう。気が弱そうで、注意しない先生。何が起ころうと無視して授業を続ける先生。いるだろう、何人か。その人達が最初の犠牲者だ。 

 

 その先生の授業中、近くの席に座るプレイヤーに、そっと話しかけてみる。取り留めの無い話、しかし間違いなく、先程の難しい選択肢に関するヒント、或いは混乱情報。そうそう耐えられるプレイヤーはいまい。彼は君に答えを返す。 

 

 授業中に他人と話すのは、そう難しいことではない。要はタイミングだ。 

 

 これを続けつつ、他の遠隔席のプレイヤーにも手紙を回す。返事が返ってくれば、ネットワークは完成だ。 

 

 この状況には2つ利点がある。一つは、プレイヤーを飽きさせないということ。実際のところ、1回の授業中のゲームの進み具合は、休み時間1回分と大して変わらない。

 

 だが、授業中にもゲームを続けることで、休み時間が始まる度にプレイヤーの興味を取り戻すという、あの作業が無くなるのだ。実際、いるのだ。休み時間が始まる度に、「えーと、何やってたんだっけ」とほざく奴が。 

 

 そしてもう一つ、プレイヤー達が分断されているという事実である。これにより、パーティーの分裂に対応ができるようになったのだ。

 

 この状況下ならば、一方のプレイヤーを待たせても不満は少ない。なにしろ授業中なのだから。近くのプレイヤーの話を進めながら、他方のプレイヤーに新たな選択肢を手紙で送る。これが無理なくできるのだ。

 

 そして君達は、いつか気づくだろう。最初、危険と思われた先生の授業中でも、きっちりゲームをやっている自分達の姿に。

 

 おめでとう、君達は既に上級学校ゲーマーだ。
  
LAST LESSON  私の経験値
  
 さて、学校でプレイするために、覚えておかなくてはならない事で、書き残した事がある。それを補足して、今回の講座を終えることとしよう。 

 

 まず、忘れてはならない事は、毎日続けること。学校でプレイすると、シナリオ1本終わらせるのに1日で済むということは、まずあり得ない。終わるまで間を空けないようにしないと、プレイヤーがストーリーを忘れてしまうのだ。 

 

 プレイヤーを甘く見てはいけない。プレイヤーは信じられないくらいアホだ。正確には、ゲームがやたらと切られるので、端々の記憶が飛びまくるのだ。従って、あまりややこしいシナリオはしない方が良い。 

 

 また、毎日続けるということは、アドリブの練習になる。プレイヤーは貪欲だ。シナリオが終わっても、続きを要求してくる。クラスは同じだから、プレイヤーは常に揃っている。

 

 君は次の休み時間までには、シナリオを捻り出さなければならない。思いつかないときは、適当に始めて、泥縄式に作っていくしかない。

 

 しかし、大丈夫。1月もあれば慣れる。慣れてしまえば、どんな状況下でも、シナリオをでっちあげることができるようになる。どんな無茶な要求でも、笑って「却下」と言うことができるようになる。そう、ベテランマスターの貫禄がつくのだ。 

 

 私が中学生時代に、学校でよくやっていたゲームはD&D(赤箱)とT&Tである。専門紙といえば周囲にはウォーロック(オフィシャルD&Dマガジンは近くでは売ってなかった)ぐらいしかなく、コンプティークでロードス島が始まった頃だが、小説が出るまで存在すら知らなかった。

 

 そんな状況下で私は、周囲のクラスメートを次々洗脳して、学校ゲーマーにしていった。今考えると、ひどい奴である。 

 

 周囲にいた人間を何も考えず巻き込んだ訳だから、プレイヤーのタイプも性格もバラバラであった。最終的にプレイヤーは8人前後になり、えらく苦労したが、良い経験だった。

 

 今の私のプレイスタイルは、この頃に確立したものだ。高校受験は第一志望を落としたが、それでも後悔はない。 
  
 最後に君達に言おう。 

 

勉強もしろよ。

次章に続く

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